▽ 要約
ETF資金流入 BTC+9.85億ドル、ETH+2.34億ドルで5日連続
価格レンジ BTCは12万ドル攻防、ETHは4,500ドル回復
規制動向 SEC共通基準で10月の複数ETF承認観測
インフラ CME24/7化、MetaMaskポイント、Shibarium再開
投資家の関心は「上がるのか、下がるのか」。結論は、10月5日の時点で需給は好転しつつある。米東部時間10月3日の米スポットETFに5日連続の資金流入が入り、BTCは12万ドル、ETHは4,500ドルが当面の目安となる。10月に複数の現物系ETFが承認されるとの観測も強く、価格とファンダの両面で追い風が増えた。
市況サマリー(価格・フロー・出来高)
ETFに資金が連日流入したため、BTCは12万ドル攻防・ETHは4,500ドル台を維持し、短期需給は改善方向となった。
米東部時間10月3日、ビットコイン現物ETFは+9.85億ドルで連続5日流入となり、IBITの単日流入は7.92億ドル、総純流入は600億ドル超に達した。ETH現物ETFも+2.34億ドルで5日連続の純流入となり、ETFの純資産総額はBTCが1,644.97億ドル、ETHが305.67億ドルと報告された。スポットではBTCが12万2,000ドル割れの場面、ETHは4,500ドル台回復が確認された。
ビットコイン(BTC)
ETFの大量流入が続いたため、裁定・需給の改善が観測される一方、12万ドル台は戻り売りも厚い。
東部時間10月3日の現物ETFは+9.85億ドルで、IBITが+7.92億ドル、FBTCが+6,958万ドルを計上。ETF市場の時価総額はBTC時価の約6.7%に相当し、機関の保有比率上昇が進む。価格は短期に12万ドル前後の攻防が続き、先物建玉の高水準も意識される。
イーサリアム(ETH)
ネット流入が続いたため、4,500ドル台の持ち直しが確認された。
ETH現物ETFは+2.34億ドルで5日連続の純流入、BlackRockのETHAが+2.07億ドルで主導。ネット資産比率は5.6%台まで上昇し、質的な買いが進む。価格は4,500ドルを一時上抜けたが、流動性の薄い時間帯では振れも大きく、上値はETFの追加設定と先物主導の動向次第となる。
規制・ETF承認見通し(10月の焦点)
SECが9月に共通上場基準を承認したため、19b‑4依存の個別審査からS‑1中心の迅速審査へ移行し、10月の複数承認観測が強まった。
米SECはコモディティ型信託の共通上場基準を承認し、LTC・XRP・SOL・ADA・DOGEの発行体に19b‑4の取り下げを要請、以後は標準化された基準での上場審査に一本化された。これにより、XRPやSOLなど先行候補の承認確度が高まり、10月に複数銘柄が同時承認されるシナリオが現実味を帯びている。
有力5銘柄の要点(XRP/SOL/LTC/ADA/DOGE)
既存先物やS‑1準備が整う銘柄が優位となったため、承認順は複数同時の可能性もある。
XRPはCME先物・訴訟整理の進展でハードルが低い。SOLは主要運用会社がS‑1を出し、ステーキングの記載を更新。LTCはビットコインに近い設計で商品性が明確。ADAは既存大型ファンド組み込み実績が下支え。DOGEは初の“ミームETF”として注目される。
プロジェクト・インフラ(UXと機関基盤)
個人向けUXと機関向け取引基盤の整備が進んだため、中期的な市場拡大余地が広がった。
MetaMaskはポイント計画をGitHubで公開し、現物取引100ドルあたり80pt、先物は10pt、過去取引1,250ドルごとに250pt(上限5万pt)、Linea利用はポイント倍増とした。Shibariumは橋の再開準備と補償策を発表し、攻撃後に4.6百万BONEを回収、バリデータ鍵のローテやコントラクト移行を完了。CMEは2026年初に暗号デリバティブを事実上24/7へ移行と発表し、週次メンテ2時間のみとする。
MetaMaskポイントの配点詳細
オンチェーン利用を促したいため、現物重視・Linea優遇の設計となっている。
現物100ドル=80pt、先物100ドル=10pt、過去取引1,250ドル=250pt(上限5万pt)。Linea経由は100%ボーナスで、早期ユーザーの関与を促す。
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Shibariumの橋再開計画
再発防止策を実装したため、再開と補償が段階的に進む見込みだ。
攻撃により約410万ドル相当が流出したが、鍵更新と資産移管を実施し、攻撃者コントラクトからの資産回収も進展。再開時期は安全性検証の完了次第となる。
CMEの24/7化(2026年初)
規制当局の承認を前提としたため、清算・レポーティングは翌営業日処理となる。
CMEは2025年の建玉・出来高が過去最高を更新したとして、Globexでの連続取引を開始予定。週末は取引可能だが、清算・決済・規制レポートは翌営業日に回送される。
企業・国家・財団の動き
需給面では買い・売りが交錯したため、短期はフロー主導の展開が続く。
エルサルバドルは直近7日で+8BTC、総保有は6,338.18BTC(評価額7.76億ドル)。一方、イーサリアム財団はCoWのTWAPで1,000ETHをステーブル化し、研究・助成・寄付に充当。ETHの資金需要を高めつつも、財団の売却圧が短期に意識されやすい。
▽ FAQ
Q. 10月5日時点のETFフローは?
A. 米東部10月3日にBTC+9.85億ドル、ETH+2.34億ドルの資金流入で5日連続、IBITは+7.92億ドルでした。
Q. 10月の承認候補は?
A. SEC基準変更でXRP・SOL・LTC・ADA・DOGEが先行候補、S‑1中心で複数同時承認観測が強いです。
Q. BTC/ETHの価格目安は?
A. BTCは12万ドル前後の攻防、ETHは4,500ドル台を回復。短期はETF追加設定と先物動向が鍵です。
Q. MetaMaskポイントの要点は?
A. 現物100ドル=80pt、先物100ドル=10pt、過去取引1,250ドル=250pt、Linea利用はポイント倍増です。
Q. 機関・国家の動きは?
A. CMEが2026年初に24/7取引へ、エルサルバドルは6,338.18BTC保有へ増加し、EFは1,000ETHをステーブル化。
■ ニュース解説
ETFに5日連続の資金流入が入り、SECの共通基準導入で10月の承認観測が強まったため、価格はBTC12万ドル・ETH4,500ドル周辺での攻防が続く。
投資家の視点:①短期はETFフローと先物建玉の水準を重視し、イベント(10月の承認・失望)に備えたポジション管理、②中期はCMEの24/7化やウォレットのインセンティブ設計など“利用・流動性の地合い”に着目、③個別ではブリッジ再開や財団売りなど供給・セキュリティ要因をモニター。
※本稿は一般的な情報提供を目的としており、投資助言ではありません。
(参考:PANews)