メタプラネット555ミリオン計画で21万BTCへ

▽ 要約

巨額調達:新株予約権で最大約7,700億円を調達
BTC目標:2027年までに21万BTC=総供給1%を狙う
ワラントプレミアム:行使価額は市場平均≒+0〜2%で希薄化抑制
市場反応:発表初日に株価15%高、ボラ高も押し目買い強い

メタプラネットは「555ミリオン計画」で巨額資金を調達し、ビットコイン保有目標を21万BTCへと拡大する。投資家は―なぜ日本企業がここまでBTCへ賭けるのか? 本稿は同社の調達スキーム、戦略の根拠、市場インパクトをまとめ、読者が意思決定に必要な情報を提供する。

史上最大級の「555ミリオン計画」とは

総希薄化率153%でも市場支持を得た前例無きワラント発行。
メタプラネットはEVO Fundに555万個のMSワラントを発行し、最大5億5,500万株を潜在化。行使価額は直近3日終値平均×1.00〜1.02、下限777円を設定しディスカウントを排除。

プレミアム付きMSワラントの構造

行使価額を株価より高く維持することで既存株主の希薄化懸念を低減。月間行使上限10%の規程も需給安定に寄与。

初日で調達749億円

第20回ワラント54万口が即座に行使され、5,400万株増発・約5.1億ドルを調達。同日株価は急落後に4%高で終了し、市場の吸収力を示した。

ビットコイン保有目標を21万BTCへ上方修正

1社で全BTCの1%を保有しアジア最大級のトレジャリーを目指す。
2025年末3万BTC、2026年10万BTCを経て2027年に21万BTCへ。6月時点で保有11,111BTC、わずか1年で国内首位に躍進。

保有拡大の背景

低金利・円安環境でBTCを長期ヘッジ資産と認識。マイクロストラテジー成功事例が経営判断を後押し。

市場反応:高ボラでも上昇トレンド維持

結論:希薄化以上にBTCレバレッジ企業としての期待が株価を支える。
年初来リターンは+275%、計画発表でさらに15%高。ワラント行使局面では急落も見られるが押し目買いが即時発生。

EVO Fundとの共生モデル

ファンドが継続行使と市場売却で資金循環を確立。
EVO Fundは調達全額をコミットしつつ株価上昇益も享受。Death Spiral型とは異なり企業価値と株価を両立する設計。

国内外メディアの評価

日本発ビットコイン特化企業の登場は国際的にも稀有。
CoinDesk、Reuters、Bloombergは「MicroStrategy型戦略を日本で再現」と報道。中国語圏でも吴说区块链等が速報し注目度は高い。

▽ FAQ

Q. 555ミリオン計画の総発行株数は?
A. 最大5億5,500万株で発行済株式比約1.53倍。

Q. 初日の調達額はいくら?
A. 第20回ワラント行使で約749億円を確保。

Q. 行使価額はディスカウントか?
A. いいえ、平均終値に0~2%プレミアムを乗せた設定。

Q. 長期BTC保有最終目標は?
A. 2027年までに21万BTC=総供給1%を保有予定。

■ ニュース解説

メタプラネットの大胆な資金調達は、国内資本市場のイノベーションを示す一方、ビットコイン依存度が急拡大するリスクも内包する。行使価額プレミアムや下限設定で希薄化を抑えつつ、市場と協調的に資金を引き出す仕組みは先行事例となり得る。今後はBTC価格と資金調達速度のバランスが企業価値を左右するだろう。

(出典:CoinDesk,iforex,wublock123)