【要約】
・GMT PayはFSL社とMastercardが提携して生まれた暗号資産プリペイド決済サービス
・GMTやGGTなどSTEPN関連トークンをアプリ内で即バーチャルMastercard化
・Apple Pay / Google Payに登録すれば国内外の実店舗でタッチ決済が可能
・日本でもKYC完了後に利用でき、コンビニ決済やSuicaチャージの実例多数
・プリペイド一括型のため残高端数処理や再チャージ不可などの制約に注意
・暗号資産と法定通貨の為替変動リスク・発行手数料を理解して活用が必須
GMT Pay(ジーエムティーペイ)完全ガイド
1. GMT Payの概要
GMT Payは、Move to Earnアプリ「STEPN」を運営する Find Satoshi Lab(FSL) が2025年4月にMastercardと提携し開始した暗号資産決済ソリューションです。ユーザーはGMT(Green Metaverse Token) や GGT などを、アプリ内で米ドル建てバーチャルMastercard(50/100/200/300 USD) に即交換でき、そのままApple PayやGoogle Payに追加して世界中のMastercard加盟店で利用できます。暗号資産を取引所で法定通貨に換金する手間を省き、Web3の報酬を日常購買力へダイレクトに変換 する点が最大の特徴です。
2. 利用の仕組み ── バーチャルカードとウォレット連携
- カード発行
アプリで額面を選び、GMT/GGT/USDT/POL/SOL/USDCなど対応トークンで購入。数分でカード番号・有効期限・CVVが生成されます。 - KYC(本人確認)
氏名・居住国・電話番号・メールアドレスを登録し、ワンタイムコード入力で完了。 - Apple Pay / Google Pay登録
「Add to Apple Wallet」または「Add to Google Wallet」をタップしてカードをスマホに追加。以後、実店舗ではタッチ決済、オンラインではカード番号入力で利用します。 - セキュリティ
バイオメトリクス認証+トークン化により決済時のカード番号漏えいを防止。シードフレーズ管理と2要素認証でウォレットを保護します。
3. ダウンロードから設定まで
- アプリ取得:App Store/Google Playで「GMT Pay」を検索。
- FSL IDでログイン:既存のSTEPNアカウントがそのまま使用可能。
- 残高準備:STEPNウォレットや外部取引所から対応トークンを入金。
- カード購入:KYC後、希望額面を暗号資産で支払い発行。PINコードも設定。
- ウォレット追加:スマホのウォレットアプリにカードを登録して完了。
4. 実際の使い方
オンライン決済
Mastercard対応サイトでカード番号・有効期限・CVVを入力し通常のクレジットカードとして決済。
実店舗でのタッチ決済
Apple Pay/Google Payを起動 → 端末にスマホをかざす → Face IDまたは指紋認証 → 決済完了。コンビニ・飲食店・自販機などで利用報告済み。
残高端数の活用例
プリペイドは再チャージ不可。Suicaチャージを1円単位で行うことで端数を使い切る方法が実践されています。
5. 日本での対応状況
- サービス開始直後から日本ユーザーが利用可能。+81電話番号でKYCが通過し、国内店舗で決済成功の報告多数。
- 決済はドル建て → Mastercardレートで自動円転。日本専用機能は未実装だが、操作は英語UIでも直感的。
- 資金決済法上は海外発行プリペイド扱いのため、現時点で規制上の大きな障害は確認されていません。
6. メリット
- 暗号資産即時利用:取引所を介さず稼いだGMT/GGTを直接支払いに転用。
- Mastercardの高汎用性:世界中数千万店でオンライン/オフライン決済可能。
- 即時発行・即時利用:数分でカード発行、すぐにウォレットへ登録可能。
- スマホ決済とのシームレス統合:物理カード不要、生体認証で安全。
- STEPN体験を完結:「Earn → Spend」がアプリ内で完結しユーザー満足度向上。
7. デメリット
- 一括チャージ型:残高を使い切るまで再発行できず端数処理が煩雑。
- 発行手数料・月額維持費:額面に応じた手数料が発生、規約上は維持費設定もあり。
- 為替・価格変動リスク:暗号資産売却時の相場とUSD/JPYレート双方の影響を受ける。
- タッチ決済非対応店舗では使用不可:物理カードがないためIC読取のみの古い端末は不可。
- 利用特典なし:他社暗号資産カードのキャッシュバック制度は未導入。
8. 他社暗号資産カードとの比較
項目 | GMT Pay | 一般的な暗号資産デビット(例:Crypto.com Visa) |
---|---|---|
主対象ユーザー | STEPNコミュニティ | 暗号資産保有者全般 |
形態 | バーチャルMastercardのみ | 物理カード+バーチャル |
発行速度 | 数分 | 数日~数週間 |
対応通貨 | GMT/GGTほかUSDT, USDCなど | BTC/ETHほか主要通貨 |
特典 | なし | 利用額キャッシュバックなど |
日本提供可否 | 可能 | 多くが提供外 |
GMT PayはSTEPNで得た報酬の即時利用を最重視したサービスであり、汎用カードより手軽かつコミュニティ特化型という位置づけです。
9. 関連キーワードと検索傾向
- 「GMT Pay 使い方」―カード発行手順を探す検索が急増
- 「GMT Pay 日本」―国内利用可否確認の需要が高い
- 「#GMTPay」―X(Twitter)で利用体験や割引コードが共有
検索ボリュームはサービス開始以降右肩上がりで、ユーザーの関心が拡大しています。
ニュースの解説
2025年4月の正式ローンチ以降、FSLは対応トークンを段階的に拡充し、5月末までにSolanaチェーンのSOLやUSDC、PolygonチェーンのPOLなどを追加しました。これによりSTEPN外の暗号資産を保持しているユーザーもGMT Payを利用しやすい環境が整いつつあります。さらに、FSLは手数料25%ディスカウントキャンペーンやコミュニティアンバサダー経由の招待コード配布を実施し、利用者の裾野を広げる戦略を採択。国内外の利用実績が増加したことで、Apple Pay / Google Pay経由のタッチ決済動作が安定したとの報告も上がっています。今後は、対応額面の日本円表示や日本語UIの強化などローカライズ施策が検討されており、日本市場でのさらなる普及が期待されます。