▽ 要約
インパクト試算:ETH価格5000ドルでSBET理論株価は約174ドル
マーケット温度計:mNAV2.0は中立圏、4.0超でFOMO警戒
企業動向:ETH備蓄5社が1ヶ月で54.5万ETHを追加取得
収益源:SBETは保有ETHをステークし月内に322ETHを獲得
投資留意点:溢れる情緒的プレミアムと流動性リスクを要監視
ETH5000ドル時のSBET株価はいくらになるのか──この疑問は、ETHを「戦略備蓄」とする米上場企業が急増するいま、個人投資家だけでなく機関投資家の関心事でもある。本稿では、最も保有量が多いSharpLink Gaming(SBET)の株価とmNAVの関係を定量モデルで試算し、読者が次の相場で得られるメリットを端的に示す。
SBETとETH備蓄ブームの現状
SBETは28万ETHを保有し、備蓄企業の中で最大規模である。
2025年5月の初回発表からわずか7週間でSBETはETH保有量を28万枚へ拡大し、イーサリアム財団の24.25万枚を上回った。5社合計でも545,000ETHと、同期間のETF流入額の35%に相当する規模に達した。
mNAVモデルと過去のMSTR事例
中立的なmNAVは2〜2.5倍、強気では4倍を超え得る。
MicroStrategy(MSTR)のビットコイン備蓄ブームでは、mNAVが1.0〜4.5倍の範囲で推移した。このレンジはETH銘柄にも転用可能と考えられる。
ETH5000ドルシナリオ下の株価シミュレーション
ETH5000ドルでSBETは理論上174ドル、中立mNAV=2を想定。
- 保有ETH:280,000枚
- ETH価格:5,000ドル
- NAV=1,400,000,000ドル
- 発行済株式:16,100,000株
- mNAV=2 ⇒ 株価=(NAV×2)/発行株=174.0ドル
強気シナリオでmNAV=4を採用すると株価は348ドルに達し、現在株価20ドル比で最大17倍になる。
ステーキング収益と追加レバレッジ
SBETはステーキングで年率3–5%を得て複利運用。
同社は7月8日時点で322ETHのステーキング報酬を計上。報酬を再投資することで、NAVが自律的に増大し、株価試算にも上振れ要因が加わる。
レバレッジ調達のリスク
債務比率上昇は資本コストを押し上げる可能性。
ETH担保ローンや転換社債でレバレッジを高めれば、上昇局面では利益を拡大できる一方、ETH価格急落時のマージンコールリスクがある。
市場センチメントとFOMO境界
mNAVが4倍を超えると過熱シグナル。
過去のMSTR高値はBTCブル相場中に4.5倍で記録され、市場は投機熱に支配された。ETH備蓄株もmNAV4を境にショートターム資金が集中する傾向が強まる。
▽ FAQ
Q. SBETのmNAVは今いくら?
A. 2025年7月16日時点で約2.1倍と推定。
Q. ETH5000ドル時のSBET期待リターンは?
A. 株価灘174〜348ドルで、現在比8〜17倍。
Q. 他のETH備蓄企業も同じ倍率で上がる?
A. mNAVと保有量に差があり、BMNRやBTBTは倍率過大で上昇余地が限定的。
Q. ステーキング報酬は株主価値に直結?
A. ETH数量増によりNAVが逓増し、長期では株価を押し上げる要素。
Q. FOMO局面の出口戦略は?
A. mNAV4倍超で段階的利益確定を推奨。
■ ニュース解説
本稿の計算はあくまで理論値であり、実際の株価には流動性、追加増資、規制変動など多面的要因が作用する。また、ETH価格が5000ドルに到達する過程ではデリバティブ市場の清算やETF流入ペースの変化がボラティリティを増幅させる。投資判断は自己責任で行いたい。
(出典:BlockBeats,PANews)