1月6日:ドル流動性で見るMemeとBTC

▽ 要約

市況:BTCは94,000ドル台、清算は$222M
テーマ:ドル流動性がリスク回帰を左右
Meme:市値$47.7B、出来高$8.7Bへ
材料:取引所のTradFi化と新規上場

BTCが94,000ドル台を試す一方、Memeコイン主導の反発とドル資金の逼迫懸念が交錯しており、短期ボラと流動性指標の点検が重要だ。

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年初の暗号資産相場は、BTCの94,000ドル台回復とMemeコインの急反発が同時に進み、短期の過熱感も意識されます。結論として、ドル流動性の緩急がリスク資産の順番を決めやすい局面です。本稿では価格・清算・プロダクト動向を数字で整理し、注目すべき指標と日程をまとめます。

市況総括

BTCは93,000→94,000ドルと節目を上抜け、アルトの物色が進む一方、レバレッジ清算も増えた。

BTCは2026-01-05に93,020.70ドルを回復し、2026-01-06に94,000.00ドル到達が報じられた。日内変動は+1.85%(2026-01-05)から+0.05%(2026-01-06)と落ち着く場面もあるが、節目超えはポジション調整を誘発しやすい。

デリバティブでは清算の偏りが目立つ。24時間の全体清算は$222Mで、空売りの清算が$149Mと多く、反発局面でショートが巻き戻された形だ。銘柄別ではBTCが$79.49M、ETHが$45.47Mと主要2銘柄が中心だった。

資金フローは「BTC一強」から分散の兆しがある。2025年のデジタル資産投資商品への資金流入は$47.2Bで、BTCは$26.9B(前年差-35%)に対し、ETHは$12.7B(+138%)と伸びた。現物ETFでも、BTC現物ETFは直近週で純流入$459M、IBITが$324Mとされる。

強気予測が出るほどセンチメントの振れ幅は大きい。Bitmineの会長Tom Leeは株主向け書簡で、ETHが8,000%上昇して1枚$250,000、時価総額が約$30Tに達する可能性を示したが、達成時期は明示していない。

Memeコイン反発は「リスク許容度のテスト」

Memeコインの先行高は、流動性が薄い局面で投資家が高βに戻ったサインになり得る一方、過熱の確認も必要だ。

Memeコイン全体の時価総額は$47.7Bに達し、出来高は短期間で+300%増の$8.7Bまで膨らんだ。銘柄ではDOGE、SHIB、PEPEなどが主導し、PEPEは週次で+60%超の上昇が示された。

テクニカル面では、BTCを除く暗号資産の総時価総額(TOTAL3)が$848B付近の重要レジスタンスを試している。ここを出来高を伴って上抜けると$900Bが視野に入る一方、失速すれば「反発局面の行き過ぎ」になりやすい。

レバレッジは上昇の裏返しでもある。未決済建玉はDOGEが24時間で+45.41%増の$1.941B、PEPEが+33.32%の$0.514Bと拡大し、SHIB(+93.66%)やWIF(+123.39%)でも増勢が報じられた。価格と建玉が同時に伸びる局面は追随買いが入りやすい反面、逆回転時の清算連鎖にも注意が要る。

投資行動:AIは「売買判断」より思考整理に使う

AIは「買いか売りか」を即答させる道具ではなく、性格・時間軸・リスク許容度に合う運用フレームを言語化する補助輪として使える。

ある論考では、行動の速さが思考精度を上回ると「投資」が「運任せの賭け」になりやすいとして、まず自己認知を深める対話を推奨する。AIを“認知のてこ”として、投資経験、保有期間、見逃した機会の理由まで棚卸しし、復盤(レビュー)から再現可能な判断手順へ落とし込む、という整理だ。

マクロと地政学

Fedのバランスシート以上に「銀行の仲介余力」がドル資金の体感を左右し、暗号資産の上昇局面でも急な流動性収縮が尾部リスクになる。

米国では、政府債務の拡大に対して銀行が十分なバランスシートを提供できないと、レポ市場の金利が上振れしやすい。特にBasel IIIのSLR(3%/大手は5%)の下では、国債保有も貸出と同等の資本を消費するため、四半期末などで資金繰りがタイトになり得る。

確認したいのは「ドルの値段」と「担保の詰まり」だ。USD/JPYなどのクロスカレンシー・ベーシス、SOFRの政策金利からの乖離、レポのターム金利、RRP残高の増減は、暗号資産のボラティリティと同時に点検すべき指標になる。

委内瑞拉:USDTが硬通貨化、影子BTC準備金は未確認

ハイパーインフレ下ではUSDTが事実上の決済基準となり、制裁回避の文脈でBTC準備金観測も出るが、裏付けは限定的だ。

委内瑞拉ではボリバルの信用が毀損し、USDTやBTCが日常取引の「値付け基準」として機能しているとされる。2024-07〜2025-06の暗号取引量は$44.6B、企業の3割超が暗号資産を利用との推計もあり、P2PではUSDTが優位とされる。

同国の原油販売では、収入の約80%がステーブルコイン(特にUSDT)で決済され、原油生産は日量100万バレル超、年収は$12B超と報じられた。一方で国営PDVSAがUSDTで制裁を迂回した結果、約$21Bが不明になったとの指摘もあり、当局がUSDTの凍結可能性を意識してBTCへ転換した、という見立てもある。

ただし「影子储备」は推計の域を出ない。分析では暗号資産が$56B〜$67B、BTCが66万枚超に達する可能性も示された一方、公開トラッキングでは確認済み保有が240 BTC(約$22.33M)にとどまるとされ、直接的なオンチェーン証拠は乏しい。

規制・政策アップデート

制度面ではETFや助言の入口が広がる一方、国別のスタンス差が市場の資金経路を左右しやすい。

日本では、金融担当大臣が2026年を「デジタル元年」と位置づけ、取引所インフラの重要性を強調した。米国でETFがインフレヘッジ手段として浸透している点にも触れ、同様の環境整備を後押しする姿勢が示された。

米国では、Bank of Americaが2026-01-05から、ウェルス・アドバイザーが顧客に最大4%のBTC配分を提案できると報じられた。助言サイドの選択肢が広がることは、フローの裾野拡大につながりやすい。

監査・アドバイザリーの大手も動く。PwCは米国の規制環境が改善していることを背景に、暗号資産分野への投資を拡大すると伝えられた。

企業・プロジェクト動向

取引所は暗号資産の枠を超え、ステーブルコイン担保で外為・商品へ広げる一方、新規上場とエアドロも重なる。

Bitget TradFiはUSDT担保でTradFiへアクセス

Bitgetは2026-01-05にTradFiを正式展開し、単一口座でFX・金属・商品・指数をCFD取引できる設計を示した。

取扱いはEUR/USDなど主要FX、XAU/USD(金)・XAG/USD(銀)、ブレント原油、銅、S&P 500など高流動性が中心だ。入出金はUSDTで行い、MT5連携でチャートや自動売買を利用できる一方、最大500倍とされるレバレッジは損益の振れを増幅させる。

コストは「比較優位」を前面に出す。例として、$100,000相当の金CFDの手数料が1.5 USDT、BTC合約が20 USDTという比較が示され、TradFi側の手数料が暗号資産合約の1/13という説明もある。もっとも流動性は外部LP依存で、急変時のスリッページや強制ロスカットの条件確認が欠かせない。

関連:2026-01-05 Polymarket内幕疑惑と規制

BinanceのBrevis BREV上場とUSD1ペア拡大

BinanceはBrevis(BREV)をHODLer空投の第60期として扱い、2026-01-06 23:00 JST(14:00 UTC)に現物上場予定とした。

対象はBNBの一部商品利用者で、計測期間は2025-12-17 09:00 JST(00:00 UTC)〜2025-12-20 08:59 JST(2025-12-19 23:59 UTC)とされる。入金は2026-01-05 21:00 JST(12:00 UTC)開始で、取引ペアはUSDT、USDC、BNB、TRYの4本が告知された。

ステーブルコイン周りでは、AVAX/USD1、BCH/USD1、UNI/USD1といった新ペア計画や、WLFIが財庫資金の一部でUSD1の採用を加速する方針も伝えられた。決済通貨としてのステーブルコインが広がるほど、裏側のドル資金環境の変化が価格へ伝播しやすくなる。

需給イベントも押さえたい。MOVEは2026-01-09 21:00 JST(12:00 UTC)に約164,000,000枚(流通比5.77%)の解除、Lineaは2026-01-10 20:00 JST(11:00 UTC)に約1,380,000,000枚(流通比6.34%)の解除が示され、短期では売り圧力の変化点になり得る。

▽ FAQ

Q. 1月6日のBTC価格はどこまで動いた?
A. OKXでは2026-01-06にBTCが94,000.00ドル、前日93,020.70ドル突破に続き節目超えが意識された。

Q. 清算額$2.22億の内訳は?
A. 2026-01-05時点のCoinAnk集計で清算$222M、空売り$149M・BTC$79.49M・ETH$45.47M。

Q. Memeコイン反発の規模は?
A. Meme板の時価総額は$47.7B、週次+23%、出来高$8.7B(+300%)で、DOGEやPEPEが先導しリスク回帰を映した。

Q. Bitget TradFiは何ができる?
A. Bitget TradFiは2026-01-05開始、USDT担保でFX・金属・指数を最大500倍でCFD取引できる設計だ。

■ ニュース解説

BTCが94,000ドル台を試しMemeコインが先導したのは、年初のリスク許容度が戻り始めたためだ。一方でドル資金環境が急に締まれば、清算が連鎖しやすい。
投資家の視点:価格だけでなく、SOFR乖離やベーシス、OI増加、トークン解除日程など「流動性の継ぎ目」を点検したい。

※本稿は一般的な情報提供を目的としており、特定銘柄・金融商品の売買を推奨するものではなく、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

(参考:PANews