2026-02-10 暗号資産最新ニュース:市場・規制・技術

▽ 要約

市況:BTCは2026-02-05に$63,296まで急落
規制:米GENIUS法と当局連携が前進
企業:Tether投資とUNI現物ETF申請が焦点
安全:2026-01の被害は約$370Mと報告

2026-02上旬の暗号資産市場は急落し、規制整備・企業投資・技術開発と同時にセキュリティ被害の増加も意識された。

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2026-02-10時点の暗号資産最新ニュースを俯瞰すると、BTC急落でリスク許容度が低下する一方、米国の法整備や当局連携、香港のライセンス審査、企業投資とETF開発、ハック動向が同時に進んでいる。本稿では分野別に重要点を解説します。

市況総括(価格・フロー・センチメント)

2026-02-05の急落はマクロのリスクオフとETFフローが同時に効き、短期のボラティリティが急上昇した。

BTCは2026-02-05に一時$63,295.74まで下落し、2024-10以来の安値圏に沈んだ。
同日にETHも$1,854まで下落し、週次-19%・年初来-38%と主要アルトも連れ安となった。清算も膨らみ、直近24時間のBTC清算額が$1B規模に達したとの推計も出ている。

暗号資産の下落は単独材料というより、金属・株式の変動拡大と連動してリスクプレミアムが上がった面が大きい。
海外報道では金銀価格のボラティリティ上昇やハイテク株売りが重なり、市場が「投げ売り」に近い局面と評された。米金融政策を巡っては、次期FRB議長人事としてKevin Warsh氏が取り沙汰され、バランスシート縮小観測が心理を冷やした。

フロー面では、米スポットBTC ETFからの資金流出が下落局面の背景として議論された。
大手銀行の分析として、2026-01に米スポットBTC ETFで$3B超の流出があったとの見方が示されている。一方で出来高は落ち切っておらず、IBITなど一部ETFは急落日に$10B超の取引高を付けたとの指摘もある。

急落の裏側では「押し目買い」の動きも観測され、底値形成の過程が一様ではない。
香港では2026-02-06、ビットコインが2025-10の史上高値$124,000から半値以下に下落した局面で、店頭ショップに買い手が並んだと報じられた。短期の値動きより、数年単位の回復を見込む個人投資家の姿勢が目立つ。

規制・政策アップデート

2026年は米国の連邦ルール整備と当局協調、香港のライセンス運用、中国の取り締まり強化が交差した。

米国では2025-07-18に成立したGENIUS法が、ステーブルコインの基本要件を定義する土台となった。
同法は準備資産の100%裏付けや月次の公開開示などを通じ、発行体の健全性と利用者保護の枠組みを整える狙いがある。2026年は市場構造法案を含む追加立法の議論が続き、商品設計や上場審査の前提条件にも影響しやすい。

SECとCFTCは2026-01末に「Project Crypto」を掲げ、共同で暗号資産市場の監督を進める方針を示した。
管轄の重複や不確実性を減らす意図が読み取れ、連邦法成立前でも既存権限を活用してルール明確化を進める構えだ。取引所・発行体にとっては、開示やコンプライアンスの再点検が避けにくい。

香港は「受け入れ」と「管理」を両立させる姿勢が鮮明で、ステーブルコインは選別的に進む見通しだ。
HKMAは2026-03に初の発行者ライセンス交付を目指し、申請36件を評価中とされる。初期は3~5社程度に絞り、安定性とリスク管理を優先する方針が伝えられている。

中国は暗号資産の取り締まりを継続し、人民元連動ステーブルコインなど無許可の活動に警戒を強めた。
当局が「未承認の人民元ステーブルコイン」や関連サービスを問題視したとの報道もあり、域内向けサービス提供の法的リスクは高止まりしやすい。

欧州と韓国でも、ライセンス制と市場監視の運用フェーズが進む。
EUはMiCAの適用スケジュールに沿ってCASPの登録・監督が本格化し、韓国FSSはAIで相場操縦や不正パターンを検知する仕組みを2026年計画に盛り込んだとされる。

関連:暗号資産規制と相場乱高下ニュースダイジェスト

企業・プロダクト動向

弱気相場でも資本とプロダクト開発は止まらず、ステーブルコイン企業の投資とETFの拡張が目立った。

Tetherは2026-02にAnchorage Digitalへ$100M、Gold.comへ$150Mを投じ、USDT/XAUT周辺の基盤強化を進めた。
特にGold.comへの出資は12%取得とされ、トークン化ゴールドの統合による商品力強化が焦点になる。規制環境の変化に合わせ、準備資産や流通経路の透明性が競争軸になりやすい。

BlackRockはデジタル資産領域の人材投資を続け、Managing Director(Digital Assets)職の年俸レンジを$270k–$350kと明示した。
短期価格の上下にかかわらず、トークン化や運用インフラを含む中長期テーマに備える動きといえる。オンチェーン解析では同社関連ウォレットのCoinbase Prime入金が話題化したが、意図は外部から確定できない。

BitwiseはUniswap(UNI)を保有する現物ETFのS-1を2026-02-05に提出し、DeFiトークンの金融商品化が前進した。
ティッカーや上場先は未記載で、現時点ではステーキングを行わない設計が示されている。規制面の整理が進むほど、こうした「テーマ型現物ETF」の幅は広がり得る。

取引所ではCoinbaseがHyperliquid(HYPE)やRainbow(RNBW)の現物取引開始を公表し、新興トークンの流動性が拡大した。
上場は需給の改善要因になり得る一方、直後に大型アンロックが重なる場合はボラティリティが上がりやすく、取引条件や流動性の確認が重要になる。

Geminiは2026-03に英国・EU・豪州の口座閉鎖を予定し、主要市場への集中とコスト最適化を進めた。
対象地域では2026-03-05以降に出金のみ可能となる計画が示されており、利用者側は期限管理が不可欠だ。

技術開発・トークンイベント

プロトコル改良の議論とベスティング解除が重なり、需給と物語性の両面で材料になった。

Ethereumは次期大型アップグレード「Glamsterdam」を2026年前半に想定し、候補EIPのスコープ凍結に向け議論が続く。
一部解説ではEIP-7928やePBS、MEV低減策などが候補に挙がり、2026-02末までの整理を経てテストと調整を進める見立てがある。確定事項ではないため、実装範囲は開発者会議の合意形成で変わり得る。

Hyperliquid(HYPE)は2026-02-06に約9.92M枚のアンロックが予定され、短期の供給増が注視された。
ロック解除はコア貢献者向けとされ、循環供給に対する増加率は数%規模との推計もある。市場が弱い局面では、アンロックは需給バランスの論点になりやすい。

セキュリティ・運用リスク

攻撃は技術的脆弱性と人的要因の両輪で拡大し、インシデント対応が投資家の重要論点になった。

2026-01の暗号資産被害は約$370Mとされ、単発$284M規模の詐欺が統計を押し上げた。
セキュリティ企業CertiKの集計では、損失の多くがフィッシングやソーシャルエンジニアリングに関連するとされ、技術だけでなく運用・教育の脆弱性が改めて焦点になった。

Step Financeでは2026-01-31に約261,854 SOLが流出し、幹部端末の侵害を起点にトレジャリーが狙われたと報告された。
初期推計で約$28.9M相当とされ、その後の説明では総損失が約$40M規模に修正された。部分的な回収も伝えられるが、影響範囲の特定と再発防止策が投資家の判断材料となる。

取引所の運用面では、Binance Japanが2026-02-03 11:26頃に出金遅延を確認したと公表し、復旧を報告した。
短時間で解消したとしても、急変動時は出金・決済の確実性が揺らぐため、複数の保管・決済手段を持つ意義が増す。

物理的脅迫を伴う「レンチ攻撃」も話題化し、自己保管と個人情報管理の重要性が再認識された。
技術的に安全なウォレットでも、最終的には鍵管理者の安全がボトルネックになり得るため、公開情報や行動パターンの露出には注意が必要だ。

▽ FAQ

Q. 2026-02上旬のBTC急落で意識された水準は?
A. Bitcoinは2026-02-05に一時$63,295.74まで急落し、週次-17%・年初来-28%で投げ売り心理が強まった。

Q. GENIUS法はステーブルコインに何を求める?
A. GENIUS法(2025-07-18成立)は100%準備金と月次開示を義務化し、発行体の償還性・透明性の枠組みを整えた。

Q. 香港のステーブルコイン規制はどう進む?
A. HKMAは2026-03にも発行者ライセンスを交付予定で、申請36件を審査中、初期は3~5社に限定し安定性とリスク管理を優先。

Q. 2026-01の被害額と主因は?
A. CertiK集計では2026-01の被害は約$370Mで、$284Mの詐欺が突出し、過去11カ月で最悪級の月間損失と報告された。

Q. HYPEアンロックはいつ・どの規模?
A. Hyperliquid(HYPE)は2026-02-06に約9.92M枚を解除予定で、推計$300M超の供給増が短期需給材料。

■ ニュース解説

価格急落が進む一方で、規制の明確化と商品開発は中長期のインフラ整備として進んだ。
ただしアンロックとセキュリティ被害が短期需給と信頼を揺らしやすい。
投資家の視点:ETFフロー、主要法案の進捗、アンロック日程、取引所インシデントと対策の4点を並行して観測し、想定外リスクの所在を把握したい。

※本稿は一般的な情報提供を目的としており、特定銘柄・金融商品の売買を推奨するものではなく、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

(参考:U.S. Securities and Exchange Commission