6月10日仮想通貨ニュース総まとめ|Circle急騰・OblongのBittensor投資・ビットコイン低迷の真因を解説

【要約】
CIRCLE株価が前日比14%近い上昇、安定コイン市場の評価が再び注目
Oblong社がBittensorに約750万ドル投資、TAOトークン需給へ影響
ナスダックがXRP・SOL・ADA・XLMを指数に追加申請、ETF多様化が加速
ビットコイン日次取引量は2023年10月以来の低水準、手数料論争が再燃
Worldcoinが英国で正式稼働、バイオメトリクス認証拡大へ
ETHは7週連続資金流入で約3億ドル、機関投資家の需要が顕在化

Circle株急騰が示すステーブルコインの新局面

米国時間6月9日の時間外取引で、ステーブルコインUSDC発行元Circleの株価が前日比14%近くまで急伸しました。

背景

  1. FRB議長による「トークナイズドマネーは金融包摂を促進する」との前向き発言
  2. 4月以降のIPO報道で積み上がった株式需要
  3. CoinSharesデータによるイーサリアム流入継続──ステーブルコイン運用需要の増大

ステーブルコイン市場は「規制明確化 × 機関需要」という二軸で拡大局面に入ったと見られます。

OblongがBittensorへ本格参入

ナスダック上場のIT企業Oblong, Inc.は私募増資で約750万ドルを調達し、その大部分をBittensorネイティブトークンTAO購入に充当すると発表しました。

  • Subnet 0への参加でTAOリワードを獲得
  • ソフトウェアツール開発を通じ、分散型AI市場のインフラ企業としてのポジションを確立

結果として、TAOの需給は「開発企業→保有増→ステーキング圧縮→希少性上昇」のサイクルに入りつつあります。

ナスダック指数にXRPほか4トークン追加申請

ナスダックはSECに対し、暗号指数NCIの構成銘柄へXRP・SOL・ADA・XLMを加える規則変更を申請しました。承認されれば、米国初のマルチアセット型暗号ETFが2025年11月にも誕生する見込みです。

ビットコイン・イーサの「二極体制」は、マルチアセット指数ETF登場で転機
伝統資本がアルトへリバランスする流れが鮮明になりそうです。

ビットコイン取引量低迷と手数料論争

The Blockによれば、ビットコインの7日平均取引量は31.7万件と1年8か月ぶりの低水準

  • 低Feeトランザクションを巡りコア開発者とマイナー間で意見対立
  • 不透明感が手数料市場とレイヤー2採用を押し下げ
    短期的な出来高減少は価格の上値を抑制する要因となっています。

Worldcoin、英国で稼働開始

OpenAI CEO サム・アルトマン氏が共同設立したWorldcoinがロンドンで正式稼働。

  • Orbデバイスで虹彩をスキャンし「人間証明」を付与
  • キャピタルゲイン課税優遇策と併せ、英国のデジタルID市場成長に寄与
    プライバシーへの懸念と利便性ニーズがせめぎ合う中、欧州市場がモデルケースとなるか注目です。

資金フロー:イーサリアムに7週連続流入

CoinShares週報によると、先週のデジタル資産投資商品への純流入は2.86億ドル。

  • ETH関連が2.964億ドル(全体の約104%)
  • BTCは5650万ドル流出
    短期的リバランスの兆しが見え、ETH主導の「アルトシーズン」前夜とも受け取れます。

ニュースの解説

本日の動きは「分散型AI」と「指数ETF」の二大テーマに集約されます。

  1. Bittensor×Oblong の提携は、AIモデルの分散学習市場に上場企業マネーが流入する象徴的事例です。TAO供給はトークン排出スケジュール上限定的であり、中長期的希少性には追い風となります。
  2. ナスダック指数ETF構想は、米国ETF市場におけるビットコイン・イーサ独占の均衡を崩す可能性があります。複数トークンの現物バスケット化は、従来資金のアルト分散を正当化する免罪符となり得るでしょう。

フォーカスキーフレーズ(6月10日仮想通貨ニュース)を軸に、ステーブルコイン/分散型AI/マルチアセットETFという3本柱が今週の市場を牽引すると考えられます。