▽ 要約
価格:BTCは30日-25%、ETHは-33%と調整局面。
需給:投資商品は5週連続流出、出来高も鈍い。
制度:日本FSAと香港HKMAの期限が近づく。
技術:Ethereumは2026優先順位を更新。
30日ベースの下落が残る一方、投資商品フローは流出が続くため、短期は反発でも上値が重くなりやすい。制度整備と主要チェーン開発の進展も併せて確認する。

調整局面が続くなか、いま何を見れば「反転の条件」を点検できるのか。2月25日時点の暗号資産市場は、短期の反発が混在しつつも需給は弱く、制度と開発の進展が同時に進む局面だ。本稿は価格・フロー・期限を並べ、投資家が監視すべき論点を解説します。
なお、提示されたX投稿リンクのうち1件は参照時点で本文を取得できず、他4件の要旨を反映した。
市況総括(価格・フロー・センチメント)
30日での下落が主導し、24時間の小反発が出てもトレンド転換の裏付けはまだ薄い。
足元は「24時間はまちまち、7日と30日は下落優勢」という形だ。
BTCは9,990,125円(24h-0.2%/7d-3.8%/30d-25.4%)、ETHは288,857円(24h+0.2%/7d-5.4%/30d-33.3%)と、主要2銘柄は1カ月で大きく調整している。
アルト上位では、下落の深さに差が出ている。
XRPは210.65円(30d-25.9%)、BNBは96,400.48円(30d-31.3%)、SOLは12,295.94円(30d-32.9%)、DOGEは14.34円(30d-24.6%)に対し、TRXは43.61円(30d-5.1%)と相対的に下落が浅い。
需給の「外部指標」としては、投資商品(ETP/ETF等)のフローが重い。
CoinSharesの週次レポート(2026-02-23)では、デジタル資産投資商品が週間でUS$288mの純流出となり、5週連続の流出が続いた。取引量もUS$17bnと2025年7月以来の低水準で、短期の強気材料が乏しい局面を示しやすい。
急落局面では清算が連鎖しやすく、戻りの鈍さにもつながる。
2月上旬にはビットコインの下落とリスクオフが報じられ、SOU_BTCの投稿でも「高値から約-50%」といった水準感が共有された。反発局面でも、出来高の薄さとレバレッジ調整が同時に進む可能性は残る。
規制・政策アップデート
期限が明確な論点が増えており、事業者の対応コストが流動性や取扱いに波及しやすい。
日本では金融庁が「暗号資産交換業等におけるサイバーセキュリティ強化に向けた取組方針(案)」を公表した。
意見募集の締切は2026-03-11 17:00(必着)で、交換業者・利用者・関係機関と広く共有し「自助・共助・公助」の枠組みで対策を底上げする狙いが示されている。
米国では、暗号資産の市場構造を定義する法案草案が上院議員により提示されたと報じられている。
証券/商品区分やスポット市場監督(SEC/CFTC)の線引き、ステーブルコインの取扱いなどが論点で、成立までの政治日程は読みにくい一方、「規制の明確化」に向けた議論が継続している点は押さえたい。
EUでは、MiCAとPSD2の接続が実務課題として浮上している。
EBAは2026-03-02に移行期間が終了する前提で、CASPが決済サービスに該当し得るEMTを扱う際の優先対応を各国当局に助言した。ステーブルコインの決済ユースに関わる事業者ほど、ライセンスや提供範囲の再整理が起きやすい。
アジアでは香港が制度整備の先行指標になりやすい。
報道ではHKMAがステーブルコイン発行者ライセンスを2026年3月に初回発行する目標を掲げ、当初は少数に絞る方針とされる。入口を絞りつつ、裏付資産やAML/CFTを満たす発行体を選別する設計が想定される。
企業・資金調達・プロジェクト動向
プロトコルの優先順位と市場インフラの拡張が進む一方、企業の含み損拡大がリスクとして意識されている。
Ethereum Foundationは2026年のプロトコル開発を「Scale/Improve UX/Harden the L1」の3トラックに再編した。
2025年にPectra(2025-05)とFusaka(2025-12)の2回の主要アップグレードを経たうえで、ガスリミット引き上げやデータ可用性、アカウント抽象化、検閲耐性、ポスト量子を含む安全性を並行で進める方針を明文化している。
オンチェーン面では「利用増」と「供給拘束」が同居する。
EtherscanではETHのネットワーク活動が高水準の日が示され、Beacon Chain側でも約968kのバリデータ参加が観測されている。ステーキング比率が約30%規模まで高まると、セキュリティ面では追い風でも、急変時の流動性が歪むリスクは残る。
取引インフラでは、SOU_BTCがCoinbaseの株式・ETF取引の提供拡大を速報した。
Coinbaseは暗号資産と同一アプリで株式を24/5・手数料ゼロで取引でき、決済資金にUSDとUSDCを使えると説明している。将来的なトークン化株式にも言及しており、規制動向とのセットで注目したい。
企業のバランスシートでは、SOU_BTCがメタプラネットのビットコイン含み損の試算を共有した。
投稿では含み損が-214.8B JPY規模まで拡大したとされ、価格下落が企業価値に波及し得る点を再認識させる。株価連動が強まる局面ほど、資金調達余力や会計処理が投資家心理に影響しやすい。
周辺ニュースとして、SOU_BTCはTelegram創業者パベル・ドゥロフ氏を巡る捜査報道も共有した。
暗号資産そのものの材料ではないが、情報流通インフラへの締め付けはコミュニティ形成や関連エコシステムに二次的に影響し得るため、ヘッドラインだけでなく当局発表の論拠も確認したい。
今後の注目点(時系列)
期限と週次データを並べると、「イベント待ち」よりも検証型の点検がしやすくなる。
2026-03-02はEUでPSD2/MiCAの移行期が一区切りとなる。
EMTが決済サービスに該当するケースでは、CASP側の提供継続条件や追加ライセンス要否が論点になり、ステーブルコインの決済利用に影響が出得る。
2026-03-11 17:00は日本FSAの意見募集締切だ。
方針が確定すれば、交換業者のセキュリティ投資・運用負荷が増える可能性があり、利用者側もカストディや補償の差を意識しやすくなる。
2026年3月は香港のステーブルコイン制度が具体化しやすい。
初回ライセンスが「ごく少数」なら、発行体の選別基準が市場の信用スプレッド(信用差)を広げるシグナルにもなり得る。
プロトコルでは、Ethereumの次期アップグレードが2026年上期に予定されている。
開発の見通しが上がるほど技術リスクは評価しやすいが、実装・監査・フォーク時の不確実性は残るため、仕様確定の節目を追いたい。
▽ FAQ
Q. 投資商品フローの「5週連続流出」は何を示す?
A. CoinSharesは2026-02-23に5週連続の週間US$288m流出・取引量US$17bnと報告、需給悪化の目安。
Q. 金融庁のサイバー方針(案)の締切は?
A. 金融庁は交換業者向けサイバー方針(案)を意見募集し、締切は2026-03-11 17:00(必着)で自助・共助・公助を促す。
Q. HKMAのステーブルコイン許可はいつ動く?
A. 報道ではHKMAが2026年3月に初回のステーブルコイン発行者ライセンスを付与し、当初は「ごく少数」に限定する方針とされる。
Q. Ethereumの2026年優先順位は何?
A. Ethereum Foundationは2026-02-18にScale/Improve UX/Harden the L1を提示。
■ ニュース解説
価格が調整局面にある一方で、投資商品フローが流出超のため、短期は戻りがあっても上値が重くなりやすい。
そのため期限が明確な規制・セキュリティ論点と、主要チェーンの開発優先度を同時に点検する必要がある。
投資家の視点:週次フロー(CoinShares)と主要期限(2026-03-02/03-11/3月香港)をチェックし、急変時は出来高と清算動向でリスクを把握したい。
※本稿は一般的な情報提供を目的としており、特定銘柄・金融商品の売買を推奨するものではなく、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
(参考:Coinbase)





