▽ 要約
基本:アプリ内でBase資産を即時にDEX取引
コスト:ガス代は負担、会員で手数料優遇
エリア:米国限定で開始(NY州除外)
拡張:Solana対応を予告、AEROに追い風
オンチェーン取引の壁は「複雑さ」と「費用」のため高かったが、CoinbaseアプリのDEX統合でBase資産の即時スワップが可能となり、ガス代負担と会員優遇が実需を押し上げる見込みだ。
何が変わる:対象チェーンと提供範囲
初期はBaseに限定して米国の一部ユーザーへ段階配信を開始したため、上場待ちを介さず新規トークンの取引導線がアプリ内に敷かれた。
ローンチは米国内(NY州除外)からで、対応資産はバッチ追加。「数百万種」規模への拡張方針を掲げ、次はSolana対応を予告。地域も規制状況を見ながら広げる計画だ。
初期アセット例と安全策
初期対応にはBaseの新興銘柄群が含まれ、悪質と識別された資産は購入不可とするガードを入れる。UI上でオンチェーン指標やリスクシグナルも提示する。
関連:Aerodrome Finance徹底解説|Baseの中央DEX
手数料・ガス代:ユーザー負担の実際
ガス代はスポンサー方式でCoinbaseが負担するため、ユーザーはBaseのETHを用意せずに取引できる一方、外部DEXのプール手数料は別枠として存在する。
Coinbase側の取引手数料は発生するが、Coinbase One(月額$4.99〜)加入でDEX取引のCoinbase手数料は基本無料(上限あり)。価格改善時のアグリゲーターの取り分などは別扱いとなる。
Coinbase Oneのオンチェーン特典
会員向けにBase連動の特典が案内され、AerodromeのAEROロック(veAERO)に関する優遇(ブースト等)が示唆されている。ロック需要の喚起が期待される。
流動性とルーティング:どこで約定するか
注文は0xや1inch等のアグリゲーターを介して最良経路が探索されるため、アプリのUIはCEXに近くても約定はDEX上で行われる。
流動性はAerodromeやUniswapなどBase主要DEXから集約し、スリッページや手数料を加味した実効ベースで最適化される。
$AEROとveAERO:どんな波及があり得るか
発表直後にAERO価格が急伸する局面があり、出来高も増加したため、短期は思惑優位でも取引増が続けばプロトコル手数料の伸長が見込まれる。
AerodromeはAEROロックで得るveAEROの投票先プールに手数料が配分される設計のため、スワップ増=手数料増が続けばveAEROの実入りに波及しやすい。一方で持続的な出来高・TVLの伴走が前提となる。
Baseのオンチェーン指標:注視ポイント
月間スポット出来高で上位に躍進したBaseに、アプリ直結のDEX導線が加わったため、日次取引件数・ユニークアドレス・TVLの各指標が一段押し上げられる公算がある。
短期はイベントドリブンの変動が強まりやすいが、中期はガス代負担の継続可否、会員優遇の持続性、他チェーン(Solana等)への拡張速度がトレンドの分岐点になる。
▽ FAQ
Q. どこから使える?
A. 米国の一部ユーザーから。NY州は対象外で、数週間かけて資産と地域を段階拡大予定。
Q. 何が“無料”で何が有料?
A. ガス代はCoinbase負担。Coinbase OneでCoinbase側のDEX手数料は基本無料(上限あり)。外部DEXの手数料は別。
Q. どのDEXにルーティングされる?
A. 0xや1inch等のアグリゲーター経由でAerodromeやUniswapなどへ最良価格で自動配分。
Q. AERO/veAEROの見通しは?
A. 取引増が続けば手数料収益の積み上げを通じてveAERO配分が増える構造。価格は出来高とTVLの持続が鍵。
■ ニュース解説
CEX級のUIでDEX約定へ橋渡ししたため、参入障壁が下がり短期のアクティビティは上振れやすい一方で、補助的なガス負担や会員優遇の継続性次第で定常実需は変わる。
投資家の視点:最初は小口で体験し、手数料・スリッページ条件を確認。veAEROはロック条件と配分仕様、ブライブ有無を把握のうえ、Baseの出来高/TVLを定点観測。
※本稿は投資助言ではありません。
(参考:Coinbase,CryptoSlate,DefiLlama)