1月19日 CLARITY法案とETF資金流入、BTC調整

▽ 要約

市況:BTCが$95,000割れ、清算は$84M
フロー:BTC現物ETFは週次+$1.42B、IBITが主導
規制:市場構造法案は「利回り」条項が焦点
今週:ZROなどトークン解禁と米上院案に注目

ビットコインは$95,000を割り込む場面があり、ETF資金流入の一方で短期調整が進んだ。米国では市場構造法案の条文修正が焦点となっている。

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ビットコインの下落は一時的な調整なのか、それとも米国の制度設計が効いているのか。足元ではETFへの資金流入は続く一方、CLARITY法案の「利回り」条項が市場心理の変数となっています。本稿では、価格・フロー・規制・今週のイベントを数字と日付で解説します。

市況総括:価格・清算・オンチェーン

BTCはOKXで$94,956まで下落し、短期のレバレッジ解消が目立った。

直近24時間でBTCは一時$95,000を割り込み、報道時点で$94,956.60まで下落しました。暗号資産全体の時価総額も縮小し、短期的にはリスクオフの連鎖が起きやすい局面です。

派生市場では清算が加速し、直近24時間の清算総額は約$84.23Mでした。内訳はロングが約$75.70M、ショートが約$8.53Mで、下落局面でロング側が先に巻き込まれた形です。

オンチェーンでは、一部の大口が高レバレッジのBTCロングを構築していることが確認されています。たとえばHyperliquid上で最大40倍のロングを建てたアドレスが複数観測され、含み益と含み損が混在していました。

一方で、ネットワーク指標は銘柄ごとに温度差があります。Solanaは直近30日でアクティブアドレスが2,710万超、トランザクションは約5.15億件とされ、利用面の勢いは維持しています。

関連:CLARITY法の上院修正で揺れる米暗号資産規制

ETFフロー:機関投資家動向

現物ETFの資金フローはBTCとETHでプラスが続き、押し目需要の有無を測る材料になっている。

SoSoValueの集計では、BTC現物ETFは2026-01-12〜2026-01-16の週次で純流入+$1.42Bでした。ブラックロックのIBITが+$1.035B、フィデリティのFBTCが+$194Mと、上位銘柄への集中が続いています。

一方、グレースケールGBTCは週次で約$1.68Mの純流出となり、構造的な資金シフトの継続が示唆されます。週次集計時点のBTC現物ETF総純資産は$124.56B、累計純流入は$57.82Bとされています。

ETH現物ETFもプラスが続き、単日で純流入+$479Mを記録しました。内訳はブラックロックETHAが+$219M、グレースケールETHミニトラストが+$123Mで、総純資産は$20.42B、累計純流入は$12.91Bと整理されています。

派生的な商品では整理も進みます。Defiance ETFsはレバレッジ型の「Defiance Leveraged Long + Income Ethereum ETF(ETHI)」を終了し、最終取引日は2026-01-30、清算は2026-02-06予定と公表しました。

規制・政策アップデート

米国では暗号資産の市場構造法案を巡り、ステーブルコインの利回り規制が主要な争点に浮上した。

Coinbaseのブライアン・アームストロングCEOは、ホワイトハウスが市場構造法案の支持を撤回したとの報道を否定しました。支持の有無という二択ではなく、条文調整を含む交渉プロセスが続いているという位置づけです。

焦点の1つが、いわゆるCLARITY法案で議論されるステーブルコインの「利回り」条項です。報道ベースでは、銀行業界の反発を受けた条文設計が対立点になりやすく、市場は妥協点を探る展開を想定しています。

市場構造法案はセンチメント面でプラス材料とみられる一方、上院では60票の壁があります。Galaxy Digitalのリサーチ責任者は、与党が53-47の議席配分である状況下、超党派で7〜10票の上積みが必要と指摘しました。

米上院農業委員会は、2026-01-21に暗号資産市場構造法案の草案を公表する予定とされています。条文の具体化が進めば、銘柄間で規制感応度の差が表面化する可能性があります。

米国以外でも、当局の姿勢は引き締め方向です。ナイジェリア証券取引委員会は、デジタル資産関連事業者に対する払込資本要件を引き上げ、カストディアンは100億ナイラ、取引所は15億ナイラなどの水準を示しました。

また、ベトナムではSNSを介した投資詐欺で約2,000人が被害に遭い、当局が2人を拘束したと報じられました。個別銘柄の値動き以前に、詐欺・フィッシングへの実務的な対策が重要です。

直近イベントと個別材料

トークン解禁と取引所の運用変更が短期の需給を動かしやすく、日程の把握がリスク管理に直結する。

今週はトークンアンロックが複数予定されています。2026-01-20にZROが供給量の1.47%(約$44.50M)、2026-01-23にRIVERが5.11%(約$36.00M)、2026-01-21にPLUMEが1.51%(約$22.30M)とされ、短期の売り圧力要因になり得ます。

取引所側でもメンテナンスや上場廃止が続きます。Binanceは2026-01-21にREN/USDTの上場廃止を予定し、関連する現物注文の取り扱い変更が告知されています。

ステーキング需給では、Ethereumのバリデータ待機列が拡大しています。稼働中のバリデータは約607,616、起動待ちが約296,022、退出待ちが約142,826とされ、解消に最大11カ月要する可能性が示されました。

破綻手続きの進展も個別材料です。FTXの次回分配は2026-03-31開始予定で、2026-02-14までに手続き完了が必要とされています。

▽ FAQ

Q. BTC現物ETFの資金流入はどれくらい?
A. SoSoValue集計で2026-01-12〜01-16は週間純流入+$1.42B、BlackRockのIBITが+$1.035B。

Q. ETH現物ETFの直近フローは?
A. SoSoValueによると2026-01-17は単日純流入+$479M、BlackRockのETHAが+$219Mで、総AUMは$20.42B。

Q. 市場構造法案で市場が注目する点は?
A. 市場構造法案はステーブルコイン利回り規制が争点で、Galaxy Digitalは2026-01-18時点で上院通過に60票が必要と指摘。

Q. 今週のトークン解禁で影響が大きい銘柄は?
A. 2026-01-20にZROが供給1.47%($44.50M)解禁、RIVERは01-23に5.11%($36.00M)予定。

■ ニュース解説

BTCは短期調整局面に入った一方でETFフローは堅調なので、価格だけで強弱を断定しにくい。制度面では市場構造法案の修正余地が大きく、解釈次第で資金の向き先が変わる可能性がある。
投資家の視点:レバレッジ清算、ETFフロー、トークン解禁、規制条文の4点を同じ時間軸で追い、ポジションサイズと流動性リスクを優先して点検したい。

※本稿は一般的な情報提供を目的としており、特定銘柄・金融商品の売買を推奨するものではなく、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

(参考:PANewsLab