10月31日 市況:BTC10.7万ドル割れ、Bybit登録停止

▽ 要約

市況 FRB利下げもサプライズ不足でBTCは10.7万ドル割れ
企業 Jump Cryptoが110万SOLを約2,455BTCへ素早く交換
規制 Bybitが日本の新規登録を10/31 21:00開始で停止
案件 MegaETH公募は$1.39B応募・27.8倍で終了

FRB利下げ後のBTC市況は売り優勢となり一時10.7万ドル割れとなったため、ETFフローは流出超に傾き、企業動向はBybitの日本新規登録停止とJump CryptoのSOL→BTCが焦点。
FRBが25bp利下げ・QT停止方針を示しても、期待先行の反動でリスク資産は軟調となり、BTC 市況は10.7万ドルを一時割れ。企業サイドではBybitが日本の新規登録を10/31 21:00に停止し、Jump Cryptoが約1.1M SOLを約2,455 BTCへスワップする動きが注目された。本稿では価格レンジ、需給フロー、規制・企業・イベントの主要論点を解説する。

市況総括

FRBの利下げは織り込み済みで流動性供給が不十分なため、BTCは10.7万ドルを一時割れしETFフローは流出超に転じた。
10/30にBTCは日中安値で約106,280ドル(Coinbase系データ)を付け、10/31は108,3〜108,7千の狭いレンジに復帰。利下げとQT停止は「悪化停止」であって「資金供給」ではないとの見方が広がり、実流動性の不足が価格の上値を抑えた。

レンジ・需給の見方

10/30〜31のBTCは106,280〜111,630ドルのレンジで、ショック後の清算と出来高低下が重なり流動性が薄い一方でETFはBTC-$471M・ETH-$81.44Mの流出、SOL系は流入が目立った。
短期は「サプライズの欠如」による利食い優勢、次のカタリストが実弾の流動性(QEや財政)にシフトしている。

規制・政策アップデート

香港はデジタル香港ドル・トークン化預金・規制型ステーブルコインの補完共存を掲げ、SFCは上場企業のDAT(デジタル資産トレジャリー)やビットコイン購入に関するガイダンス検討が進むため、制度整備が継続している。
米国利下げとQT停止は示されたが追加利下げは不確実で、マクロ不透明感が暗号資産のリスク選好を抑制している。

企業・資金調達・プロジェクト動向

リスク資産のローテーションが続くため、Jump CryptoのSOL→BTCやBybitの国内新規登録停止、MegaETHの過剰応募、ETH Treasuryの$1B PIPEなど個別材料は選別的に反応した。

Jump CryptoのSOL→BTCローテーション

SOL約1.1M(約$205M)をGalaxy Digital経由で約2,455 BTC(約$265M)へ、約15分でスワップしたと複数筋が報告したため、SOL→BTCの資金移動が示唆された。
取引はOTCレイヤーを介した大口スワップの様相で、短期的にSOL/BTCの相対需給へ影響を与えた可能性がある。

Bybit—日本の新規登録を停止

日本居住者・日本国籍者の新規アカウント登録を2025-10-31 21:00(JST)から停止するため、今後の国内レギュレーション対応が焦点となる。
既存ユーザーのサービスは当面変更なしだが、追加措置があれば別途告知とされる。

関連:Bybit、日本の新規登録を停止 10/31 21時施行

MegaETH—公募終了

参加者5万超、応募総額$1.39Bで27.8倍のオーバーサブスクとなったため、依然としてハイベータ案件への需要が残存している。
上限$50Mに対して需要が集中し、割当外需要の二次流入動向が注目。

ETH Treasury—CoinList Alphaで$1B PIPE

Avenir系などの支援を受けたETH Treasury企業がCoinList Alphaで最大$1BのPIPE募集を開始したため、トレジャリー運用とトークン化金融の接点が拡大している。

イベント

BinanceのMMT Prime SaleはWallet上限7 BNB、TGE同日エアドロップの条件が公表されたため、個人参加の資金需要がBNB需給へ波及する可能性がある。
MetaMask Season 1のポイント報酬(エアドロ間近)も周辺エコシステムの回遊性を高めうる。

▽ FAQ

Q. Bybitの日本新規登録停止はいつ開始?
A. 2025-10-31 21:00(JST)開始。既存ユーザーのサービスは当面変更なし。

Q. 10/30〜31のBTC価格レンジは?
A. 安値約106,280/高値約111,630ドルで、10/30に10.7万ドル割れ。

Q. Jump Cryptoのスワップ規模と相手先は?
A. 約1.1M SOL→約2,455 BTC、Galaxy Digital経由、約15分と報告。

Q. MegaETHの公募倍率は?
A. 参加者5万超、応募$1.39Bで27.8倍オーバーサブスク。

■ ニュース解説

FRBの25bp利下げとQT停止は織り込みの範囲だったため、株・暗号資産ともに「材料出尽くし」で利益確定が先行し、BTCは一時10.7万ドルを割れた。ETFフローはBTC・ETHで流出超に傾く一方、Solana関連の流入が目立った。
投資家の視点:短期は実流動性や政策の“実弾”を待つ局面。ポジションはボラと清算リスクを勘案し段階管理、個別テーマ(ローテーション、資金調達、トークン販売)は割当とロックの条件を精査。

※本稿は一般的な情報提供であり、投資助言ではありません。

(参考:)