1月23日ビットコイン市況:0.75基線割れ、ETH堰塞湖

▽ 要約

市況:BTCは0.75コスト基線下で戻りが重い。
清算:24時間で$459M、多空ほぼ拮抗。
規制:Bybitは2026-03-23から日本居住者を制限。
動向:ETHとAVAXは指標強いが価格は鈍い。

BTCはコスト基線割れと清算増で短期リスクが意識される一方、ETHの分散化提案やAvalancheのRWA進展が中期論点となる。

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相場が弱い局面で、どのデータを優先して読み解くべきか。1月23日はビットコインのコスト基線割れとデリバ清算が短期の警戒材料になる一方、ETHとAvalancheでは指標が伸び、取引所側の制度対応も進む。要点を日付と数値で解説します。

市況総括

BTCは0.75供給コスト基線下で推移し、荒い値動きが続く局面だ。

指標:0.75供給コスト基線を割り込んだまま

供給コスト基線の0.75分位を下回る状態は、含み損の供給が拡大しているサインになりやすい。
Glassnodeは、BTC現物価格が「供給量の75%が取得したコスト」を下回り、同水準を回復できていないと分析した(2026-01-22)。この状態が続くと、戻り局面での売り圧力が強まりやすく、レジーム転換には“基線上への回帰”が条件になりやすい。

需給:24時間清算は多空ほぼ拮抗

清算額の膨張は、現物の方向感以上にレバレッジの偏りとボラティリティを映す。
CoinAnk集計では、直近24時間の暗号資産デリバ清算は$459Mで、ロング$228M・ショート$231Mと拮抗した(2026-01-22)。銘柄別ではBTCが$169M、ETHが$161Mと、主力2銘柄で大半を占めたため、短期は「急落→買い戻し→再清算」の往復に注意が要る。

規制・政策アップデート

取引所の提供範囲が変わると、ポジション管理と資金移動の実務が最優先になる。

Bybit:日本居住者は段階的にクローズオンリーへ

時系列が明確な規制対応は、相場より先に“できること/できないこと”を変える。
SOU_BTCの投稿では、Bybitが日本居住者を2026-03-23 12:00 JST(03:00 UTC)からクローズオンリーに移行し、新規ポジションの構築・追加を制限するとしている。併せて、2026-07-22 12:00 JST(03:00 UTC)に未決済ポジションの強制決済が適用される旨も示され、期限前の手当てが必要になりうる。

関連:JPYC LINE NEXT協業の論点

ステーブルコイン:制度整備が採用局面の論点に

決済・担保としての採用が進むほど、準拠法と監督の設計が市場インフラになる。
ETH上のステーブルコイン比率は約58%とされ、DeFi貸付の担保・決済にも広く使われている。制度面では「天才法案」などの枠組みが採用を後押しする可能性が示され、ステーブルコインを巡る規制の整合性が、ネットワーク価値にも波及しやすい。

企業・資金調達・プロジェクト動向

弱い地合いでも、RWAと上場イベントは個別材料として積み上がる。

Avalanche:機関マネーのRWAと開発者施策が同時進行

価格とオンチェーンが乖離する局面では、どの需要が“収益化”に結び付くかが焦点になる。
Galaxy Digitalは2026-01-01〜2026-01-31にAvalancheで$75M規模のトークン化CLOを発行し、そのうち$50Mを機関信用プロトコルGroveが認購した。2026-01-21時点でステーブルコインは$2.2B超、RWAは$1.351Bとされ、供給サイドの拡大が続く。
一方でオンチェーンでは2026-01-18に1日アクティブアドレスが171万件へ到達した一方、AVAXは2026-01-20終値が約$12.09と、直近数年で低位圏に沈む。Native TVL約$1.66B/ブリッジTVL約$3.62Bでも、手数料・収益は伸びにくい構図が続くため、活動量の“質”が問われる局面だ。
Avalanche基金会は2026-01-21に賞金総額$1MのBuildGamesを開始し、供給サイド強化で“次の需要”を取りに行く形だ。

Binance:Sentient(SENT)を現物上場

取引所上場は流動性を増やす一方、ラベル運用でリスク区分も明確化される。
BinanceはSentient(SENT)を2026-01-22 12:00 UTC(21:00 JST)に上場し、SENT/USDT・SENT/USDC・SENT/TRYの現物ペアを提供するとした。入金は既に可能で、出金は2026-01-23 12:00 UTC(21:00 JST)から開始予定とされ、SENTにはSeedタグが付与される。

TradFi×Crypto:2026は“可编程金融”加速期との見立て

マクロの仮説は、短期相場よりも資金の向かう先を説明するために使う。
CoinFoundは2026-01-21に年次見通しを公表し、8つのメガフォースと7つの投資トレンドを整理した。
RWAが「発行」から「効用」へ移ること、ステーブルコイン2.0が決済インフラ争いになることを挙げ、時価総額$320Bを底に拡大する前提も置いた。オフチェーン資産のデフォルトがオンチェーン清算へ波及するシステムリスクも警告している。

ネットワーク/オンチェーン動向

ETHは指標が強い一方で、分散化と価値捕獲の“設計負債”が可視化している。

ETH:質押・TVLは最高圏、ただし中心化とスパムがノイズに

オンチェーン指標の上昇が価格に直結しないとき、質の高い需要とノイズを分ける必要がある。
2026-01-22時点でETHの質押規模は約$120B、質押ETHは3,600万枚超(流通の約30%)とされるが、上位5つの流動性ステーキングが48%を占める集中も指摘された。Vitalikは2026-01-21に原生DVTを提案し、最大16鍵と2/3閾値(例:16中11)で単一点障害や検閲耐性を改善する構想を示した。
同時に、7日平均取引は249万件で過去最高とされる一方、Gasは0.03 Gwei未満・送金$0.15程度まで低下し、約80%の新規アドレス増がアドレス投毒などの低額転送に関連する可能性も挙げられた。Fusakaで手数料が下がった環境では、量の増加が必ずしも実需を意味しない点に注意が要る。

L2:主網手数料の“取り分”が減り、価値捕獲に再設計圧力

スケーリングの成功は、トークン価値の成功と自動的には一致しない。
Growthepieの推計では、2025年のL2総収入は$129Mだった一方、主網へ支払った手数料は$10M程度に縮小し、主網側は$100M超の潜在収入を手放した形になった。TVLの59%を担う一方で時価総額シェアが14%に留まる“倒挂”も論点化しており、バーンを含む価値捕獲モデルが市場の再評価軸になりやすい。

▽ FAQ

Q. Bybitの日本居住者向け制限はいつから?
A. Bybitは2026-03-23 12:00 JSTにクローズオンリーへ移行し、新規建玉不可で資産変換と出金のみ継続予定。

Q. BTCの0.75供給コスト基線とは?
A. Glassnodeは2026-01-22、BTCが0.75分位の供給コスト基線を回復できないと、含み損供給と売り圧が増えると指摘。

Q. ETHのDVT提案で何が変わる?
A. Vitalikは2026-01-21に原生DVTを提案し、最大16鍵の2/3署名(例11/16)で単一点障害と中心化を抑える狙い。

Q. Avalancheで進むRWAの具体例は?
A. Galaxy Digitalは2026-01-01〜2026-01-31にAvalancheで$75MのCLOを発行し、Groveが$50Mを認購した。

■ ニュース解説

BTCのテクニカル系指標とデリバ清算が重なる局面なので短期はノイズが増えやすい一方で、ETHとAvalancheではRWAや分散化の設計論が前進している。
取引所の居住地対応が進むため、相場観とは別に「取引可能範囲」と「期限」を先に確定させる必要がある。
投資家の視点:指標の改善と価格の乖離は、(1)レバレッジ解消の時間軸、(2)価値捕獲(手数料・バーン・実需)の設計、(3)規制対応の実務コストで分解して点検したい。

※本稿は一般的な情報提供を目的としており、特定銘柄・金融商品の売買を推奨するものではなく、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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