▽ 要約
CZコメント : 5月のRadioインタビューで「BTCは50万~100万ドルも」と強気発言
夏ブル根拠 : ETF純流入15日連続・機関買いで需給逼迫が進行
アナリスト : スタンダードチャータードはQ3=13.5万ドル、年内20万ドルと予測
取引所データ: Satoshi世代マイナーの売却150BTCのみで供給ショック示唆
投資家留意 : 流動性リスクとマクロ指標発表で急変動の可能性も
「ビットコイン100万ドル」は現実か――Binance創設者CZの超強気発言と、7〜8月に価格が再び史上最高値を更新するという複数筋の予測が市場の注目を集めています。本稿ではビットコイン100万ドル説の根拠と、“夏ブル”と呼ばれる短期上昇シナリオを構成するオンチェーン・マクロ要因を整理。読めば、今夏のBTC市場で押さえるべき材料とリスクが一目で分かります。
1. CZの「100万ドル」発言を検証
CZはETFsと政府・機関の買いを背景に100万ドル到達を「十分あり得る」と明言。
- 5月5日配信のRug Radio/Farokh Radioインタビューで「今回サイクルのトップは50万~100万ドル」
- 理由① 米現物ETFの資金流入が想定を超えたスピードで進行
- 理由② エルサルバドルやブータンなど政府買いの前例が増加
- 理由③ 米国政権(トランプ)による“クリプト推進”政策期待
2. 夏〜初秋にかけての強気予測
2‑1 スタンダードチャータード:Q3に13.5万ドル
同行は7月3日付レポートで「ETF+企業買いが半減期サイクルを上書きし、Q3末=13.5万ドル、年末=20万ドル」と更新。
2‑2 CEX.IO & 10x Research:7月平均+10%、11.6万ドル
- CEX.IOのIllia Otychenko氏は「過去10年で7–9月にBTCドミナンスが平均2%上昇=640億ドルの資金シフト」と指摘。
- 10x ResearchのMarkus Thielen氏は「7月平均騰落率+10%なら11.6万ドル」と算出 。
2‑3 FRNT Financial:7月上旬に12.5万ドル
地政学リスク後退と四半期末の流動性回復を背景に「早ければ7月初旬に12.5万ドルへ」と予想 。
2‑4 Bitwise:7月中に13.6万ドル、年内20万ドル
Bitwiseは①危機後のリバウンド②機関の買越し③グローバル利下げを根拠に「7月+30%で13.6万ドル」と分析。
2‑5 10x Research最新レポート:夏の“サイレントブル”
「98日連続の資金流出が止まり、ETF流入と取引所残高減が続く中で夏の上放れが近い」 。
3. 需給とマクロが示す“上値余地”
3‑1 ETFフロー:15日連続流入で4.7Bドル
米スポットETFは6月中旬〜7月1日に4.7 Bドル純流入、うち81%がBlackRock IBITが占有 。
3‑2 マイナー動向:Satoshi世代は年間150 BTCしか売却せず
歴史的に利確局面で売る“旧マイナー”が今年は150 BTCにとどまり、前年10,000 BTCから激減 。供給ショックを裏付ける指標とされる。
3‑3 マクロ・政策面
- G20で50回超の利下げが実施され流動性拡大。
- 米政権は国庫でのBTC保有を検討、規制緩和のシグナルも強まる 。
4. 投資判断での注意点
需給は強気だが、米CPI・雇用統計やFOMCに影響される変動リスクは残る。巨額ETF流入でも短期的には「買い疲れ」局面への注意が必要だ。
▽ FAQ
Q. CZ氏の100万ドル予測はいつの発言?
A. 2025年5月5日に配信されたRug Radioのインタビューで言及。
Q. 今年7〜9月に想定される平均上昇幅は?
A. 10年平均で+10%(10x Research集計)。価格換算で約11.6万ドル。
Q. ETF流入の最新規模は?
A. 6月15日〜7月1日で純流入合計約47億ドル、うちIBITが81%。
Q. マイナー売却が少ないのはなぜ?
A. 採算ラインが上昇し、Satoshi世代マイナーでも依然含み益が厚いため。
■ ニュース解説
市場センチメントは「ETF買い×マイナー保有」で強気だが、短期的には米マクロ指標がボラティリティを左右する。想定外の利上げ再警戒や地政学イベントが発生すれば、アルゴ主導の急落リスクも残るため、ポジション管理が不可欠だ。
(出典:cointelegraph,bitbo,dlnews)