Baggedトークン徹底解説:$SPECTRAと$URI

▽ 要約

仕組み  第三者発行でロイヤリティ先を指定できる新型
数字感  $SPECTRAは出来高約$0.95M、$URIは約$0.05M
システム 出来高1%の創作者手数料を最大100%共有可
危険  本人非関与が多く投機的、公式性の誤解に注意

「勝手に作られたのに、手数料が自動で貯まる」——Baggedトークンはその特性ゆえに熱狂と戸惑いを同時に呼びます。結論として、これはBAGSの手数料分配機構を利用した“第三者ロイヤリティ型”のミームコインであり、公式性と投機性の線引きを理解することが重要です。この記事では$SPECTRAと$URIを軸に、仕組み・規模感・留意点を短く深く解説します。

$SPECTRA/$URIの基本設計

第三者がBAGSでトークンを発行し、出来高由来のロイヤリティ受取先を特定アカウントに設定できるため、本人非関与でも収益配分が自動化される。
$SPECTRAはSolana上で匿名ユーザー@zukiweb3が作成し、ロイヤリティ受取先に@Sikino_Sito(式乃シト氏)を指定した設計です。BAGSの作成画面では配分比率を調整でき、デフォルトの例では“受取人90%・発行者10%”が案内されますが、分配は最大100%まで指定可能です。
$URIは@TopTxTerrが作成し、受取先にコスプレイヤーuri(@uri11_27)を設定したケースで、発行自体は本人の公式プロジェクトではありません。どちらもあくまで第三者の自主的な試みであり、公式ロゴやリンクがあっても「本人公認=価格保証」ではない点が重要です。

SPECTRA(式乃シト)

取引活況を背景に、短期でFDVが6桁ドルに達し、24時間出来高は約$0.95M規模まで膨らんだため、出来高1%のクリエイターフィー換算では約$9.5k相当が積み上がる計算となった。
DexscreenerのSPECTRA/BAGSプールでは、流動性が数万ドル規模に拡大し、トレード件数も急増しました。価格は短期で大きく変動し、ボラティリティが高い典型的なミームコイン挙動です。なお、ロイヤリティはBAGSの管理画面から受取人が請求(Claim)する設計で、受取操作の有無にかかわらず「割当先」は契約上固定されます。

URI(コスプレイヤーuri)

$URIは「IRL ANI」を冠し、分配先を@uri11_27に紐付けたことで作成直後から注目を集めたが、出来高・FDVとも$SPECTRAよりコンパクトで、短期的な熱狂の差が数値に表れた。
DexscreenerのURI/BAGSプールでは、5日内でFDVが約$43k、24時間出来高が約$53kのレンジが確認できる時点もありました。URI側には専用サイトの導線が用意され、受取人の認知が一定程度進んだ形跡はあるものの、価格や流動性は日単位で大きく変動します。

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BAGSの分配仕様と「Bagged」現象

発行時に出来高の1%に相当するクリエイターロイヤリティが設定されるため、受取人の指定と比率次第で、実質的に「第三者へ恒常的に手数料を回す」仕組みが可能となった。
BAGSのヘルプセンターでは、発行者が任意のXアカウント1件を受取人に指定でき、分配比率をカスタマイズできる旨が明示されています。UI上の案内例として“受取人90%・発行者10%”が表示されますが、実務上は受取人100%に設定した事例がX上で多数共有され、「Getting Bagged(バッグされる)」という俗語が広がりました。一方で、BAGSはあくまでローンチ/手数料分配の仕組みを提供する基盤であり、トークン価値やプロジェクトの正当性を保証するものではありません。

海外の類似例と熱狂

クリス・トーレス氏(Nyan Cat)は、BAGS由来のロイヤリティとして累計約4,000 SOL(約$700k)を請求できた一方、「ミームコインは“Wild West”」と慎重姿勢を表明した。
また、Trollface関連のミームコインでは、一時的に時価総額$200M級に達する例も観測され、世界的ミームの二次利用・便乗が投機を加速させています。こうした巨大事例は可能性を示しつつも、ボラティリティと情報非対称性の大きさを同時に浮き彫りにしました。

▽ FAQ

Q. Baggedトークンとは?
A. BAGS上で第三者が発行し、出来高1%のロイヤリティを指定先へ自動配分する仕組みのミーム系トークンです。

Q. $SPECTRAと$URIの作成者と受取先は?
A. $SPECTRAは@zukiweb3→@Sikino_Sito、$URIは@TopTxTerr→@uri11_27に100%配分設定の事例が共有されています。

Q. どれくらいの金額が貯まるの?
A. 例として$SPECTRAは24h出来高約$0.95M時に約$9.5k(1%)相当、$URIは出来高が小さく数千ドル規模の範囲です。

Q. 受取は自動送金されますか?
A. いいえ。割当は自動ですが、受取人がBAGSに接続して請求(Claim)する運用が前提とされています。

Q. 投資判断のポイントは?
A. 公式性の有無、分配先の本人関与、流動性・FDV、過度な集中保有やSNS煽りの有無を確認しましょう。

■ ニュース解説

BaggedトークンはBAGSの手数料分配機構が拡散したため短期で資金が集まりやすい一方で、本人非関与でも収益が割り当てられる設計が誤解と投機を助長しうる。
BAGSは出来高の1%をクリエイター報酬と定義し、受取先をXアカウントに割り当てられる設計を提供しています。SPECTRA/URIのように第三者発行でロイヤリティが指定個人へ回る事例が相次ぎ、海外でもNyan CatやTrollfaceの巨大事例が報じられ、ミーム起点の資金流入が顕在化しました。一方で、公式性の誤認、価格変動の極端さ、情報の断片性がリスク要因として残ります。
投資家の視点:公式表明と契約関係(誰が発行し、誰に何%配分されるか)を一次情報で確認し、出来高・流動性・FDV・保有集中度を定量評価。短期売買前提ならスリッページと手数料影響、長期保有前提なら受取先の姿勢やコミュニティ継続性を重視。

本稿は投資助言ではありません。

(参考:BAGS