▽ 要約
1000BTC取得:6月23日に約1億ドルで購入を発
追加3000BTC:年内に不動産収益で段階的に買い増し予定
ハイブリッド基金:10Xマイアミ・リバーFが家賃をBTC転換
競合状況:MicroStrategyは226,331BTC、テスラは11,509BTCを保有
市場影響:企業買い増しで需給締まり、長期強気要因に
グラント・カルドン ビットコイン購入は本当に「10億ドル規模」なのか――。
結論から言えば、現時点の実購入は1000BTC(約1億ドル)で、年内に計4000BTCへ拡大するロードマップが示されています。読者は本記事で①公式発表の真相、②不動産×BTCという独自モデル、③他社動向との比較を一括把握できます。
グラント・カルドン氏の大型BTC購入計画の全貌
カードン・キャピタルは6月時点で1000BTCを購入し、年内に追加3000BTCを実行予定だ。
1000BTC取得の裏付け
同社は2025年6月23日、1BTC=約10万5000ドルで1000BTCを取得したと発表。総額は約1億ドルで、バランスシート上に暗号資産勘定を新設した。
年内追加3000BTC計画の資金源
追加分は既存14,200戸の住宅賃料および新規取得物件のキャッシュフローを原資に、毎月の定例買付で積み上げる仕組みだ。
インフレ対策と不動産シナジー
カードン氏は「ドルは減価し続ける」と警鐘を鳴らし、発行上限のあるビットコインをデジタル黄金と位置づけた。不動産収入をBTCへ自動変換することで、保守的なキャッシュフローを成長資産へリレーする狙いがある。
10Xマイアミ・リバー・ビットコイン・ファンド
5月に立ち上げた同ファンドは、346戸の集合住宅と1500万ドル分のBTCを組み合わせ、月次家賃の一部を追加購入に充当する「二層型投資ビークル」だ。
企業別ビットコイン保有ランキングの最新像
企業のBTC導入は加速し、カードン氏の計画はこの波に合流する。
MicroStrategy – 226,331BTCの先駆者
2024年6月の追加購入で保有量は226,331BTC、評価額は約150億ドルに達した。
Tesla – 11,509BTCを維持
FASB新基準により時価評価が可能となり、Q2末評価額は12億ドル。保有量は11,509BTCで変わらず。
メタプラネット – 12,345BTCでテスラ超え
6月26日の買い増しで日本企業として最大級の12,345BTCを保有し、世界5位に浮上。
市場インパクトと投資家の示唆
流通量に限りがあるビットコイン市場では、企業の継続的買いが需給を締め上げ、価格上昇圧力となる。カードン氏が年内に4000BTCを確保すれば、単独で市場流通の約0.02%を吸収する計算だ。投資家は①需給構造の変化、②企業の財務多様化ニーズ、③会計基準改定の波及を注視したい。
▽ FAQ
Q. カードン氏は現在いくらのBTCを保有?
A. 1000BTC(約1億ドル)を保有、年内にさらに3000BTC追加予定。
Q. 追加購入はいつ終わる予定?
A. 賃料収入を充当し、2025年12月までに累計4000BTC到達を目指す。
Q. 最大の企業ビットコイン保有者は?
A. MicroStrategyが226,331BTCを保有し、先頭を走る。
■ ニュース解説
本件は「デジタル資産×伝統資産」の統合が主流化し始めた象徴例だ。MicroStrategyやTeslaが先鞭を付け、メタプラネットが追随し、ついに不動産ファンドが本格参入した。企業財務がビットコインを「現金代替かつ成長ドライバー」とみなす動きは、株式市場にも波及しBTC関連銘柄のバリュエーションを押し上げる傾向がある。
投資家への示唆:①企業保有ランキングの上位推移を定点観測、②会計基準改定が与える評価益インパクトを確認、③不動産などキャッシュフロー資産とBTCの組合せ商品(REIT型やETF型)の登場機会を探る。
(出典:cryptodnes,coindesk,gfa)