
これまでDAOの利便性や将来性をお伝えしてきましたが、その反面DAOにはリスクもあります。
今回はそのリスクをお伝えしたいと思います。
①セキュリティ面での不安
②法の整備が未発達
③意思決定に時間がかかってしまう
④意思決定の内容が必ずしも正しいとは限らない

①セキュリティ面での不安
DAOは、すべての取引がブロックチェーン上で行われているので、当然ハッキングのリスクは伴ってきます。
取引所自体がサイバー攻撃を受けると換金できなくなり、投資した資産がすべて無駄になる可能性があります。
事実2016年の6月に、イーサリアム上のDAOである「The DAO」がハッキングを受けて、約360万ETH(当時約52億円)を盗まれる「The DAO事件」が発生しています。
このように、DAOにもハッキング被害を受けるリスクが存在する点に注意が必要です。
②法の整備が未発達
世界中の国々でDAOに関する法律は十分に制定されていません。
今後さらにDAOが普及していく中で、セキュリティや利用者の保護ができるように、国による規制は必要になっていくでしょう。
ハッキングの被害に遭った参加者が被害総額の補償を受けられるとは限らないので、その点は軽視ができません。
③意思決定に時間がかかってしまう
ガバナンストークンを保有している参加者すべてが意思決定に関われる利点がある反面で、全員に意思を問い、投票を行って結果を出すまでに時間がかかるという欠点も生まれます。スピードが求められるビジネスの場で、これは大きなデメリットになりかねません。
成功例といわれる「ビットコイン」でも意思決定に3ヶ月の期間がかかったので、迅速さには欠けそうです。
④意思決定の内容が必ずしも正しいとは限らない
誰でも参加が可能なので、どんな人や組織が参加してくるかが分かりません。参加メンバーによっては、下される意思決定が必ずしも妥当なものとは言いきれません。特に参加者が少ない場合は、投票の過半数を獲得することが難しい場合もあり、意見が割れるとなかなか意思決定が進まず、プロジェクト自体が難航する可能性があります。
上記のようにDAOのリスクをいくつか挙げてみました。
セキュリティ面と法整備は、現在メタバースやNFTが普及してきているので、近い将来しっかり対策が取られるといいですね。
DAOで仮想通貨を取り扱う場合は、リスクをしっかりと理解した上で、参加して下さい!
NFT LABO編集部 CHIE