【要約】
・Base公式が発行したMemeトークンが一時暴落後にV字回復
・香港Web3カンファレンスで話題となった旅行予約サービス「Umy」
・イーサリアム手数料が5年ぶりの低水準に
・Binance Launchpoolに「Initia(INIT)」が登場
・Solanaで新たなMemeトークンが次々と台頭
・未発行トークンを活用したDeFiプロトコルが注目を集める
暗号資産取引所Coinbaseが主導するレイヤー2ネットワーク「Base」上で、4月17日未明にBase公式アカウントが突如複数のMemeトークン(「Base is for everyone」や「Base @ FarCon 2025」など)をZora上で発行し、自らSNSでシェアしたことが大きな波紋を呼びました。
続いて、先ごろ開催された「2024香港Web3カンファレンス」で注目を浴びたのが、出張時の航空券やホテルを従来よりも最大20%程度安く予約できるとして話題になった「Umy」というサービスです。創業者兼CEOのAlex氏に取材したポイントは以下の通りです。
Alex氏は「熊市の今こそ、利便性を実感してもらえるチャンス。空いている時期ほど出張や旅行をする暗号通貨ユーザーが増えている」と語り、Web3コミュニティとの相性の良さを強調しました。
一時は高騰を続けてきたイーサリアムの取引手数料ですが、最近5年ぶりの低水準を記録しました。要因としては、市場取引量の減少が挙げられています。ガス代が下がる一方、ネットワーク利用活発化の指標である取引件数やDeFi利用も減少し、トークン価格にもやや影響が及んでいる形です。
ビットコインのETF関連では、投資家資金の流入出が日々報告されています。最近は富達(Fidelity)のビットコインETF「FBTC」で1.14億ドルもの流出が見られた一方、ほかのETFでは流入が継続しており、全体として資金動向は錯綜気味です。
大手取引所Binanceは、**第68弾のLaunchpool案件として「Initia(INIT)」**を紹介しました。
InitiaプロジェクトはDeFiエコシステムの拡張や相互運用性にフォーカスしており、今後の上場後の動向が注目されています。
かつてSolana上のMemeトークンは大盛況の時期がありましたが、2025年になってからは一時停滞していました。ところがここ最近、**「RFC」や「Memecoin」「Titcoin」**といったトークンが再度盛り上がりを見せています。
これら新興Memeの共通点は「既存の人気要素(政治ネタや有名キャラ)× 資金力のある仕掛け人」という複合です。コミュニティの自然発生だけでなく、マーケティングの巧みさも注目を集めています。
最後に、まだトークンを発行していないにもかかわらず、利用者に対して「ポイント(ロイヤルティプログラム)」を付与するDeFiプラットフォームが存在感を高めています。たとえばOstium(Arbitrum上の合成資産取引所)やAxiom(Solanaのトレーディングプラットフォーム)などが挙げられます。
こうしたプロトコルの特徴は、正式にトークンを発行する前にユーザーコミュニティを醸成し、**将来的な空投(エアドロップ)**を期待させること。DeFi分野では「一度のテスト利用でも大きなリワード獲得」に至るケースがあり、上記の9プロトコルも同様のアプローチでユーザー拡大を狙っています。
Base公式の突飛な発行騒動からは、実験的マーケティングがコミュニティに与える衝撃を改めて感じさせられます。価格が乱高下するMemeトークンは投機色が強いものの、「逆風をチャンスに変える」文化力の強さはCryptoならではと言えるでしょう。
一方、香港Web3カンファレンスで注目されたUmyは「暗号資産決済が当たり前になる近未来」をリアルに提示しています。各国の規制動向や大手取引所の資金フロー状況は不透明ながら、こうした実用志向のプロジェクトが台頭することで、利用価値の高い暗号資産エコシステムが形成される可能性は十分あります。
さらに、手数料が低迷するイーサリアムやSolana上のMeme復活、新興DeFiプロトコルがこぞってポイント付与に乗り出す傾向など、ブロックチェーンの機能進化と新たな収益モデルが並行して進んでいる点は要注目です。今後、投資家・ユーザーともに多彩な選択肢が生まれる一方で、安全性や透明性の担保がますます重要になっていくでしょう。