要約
2024年9月25日の仮想通貨市場は、多岐にわたる動きが見られました。Coinbaseが新たな封装ビットコインcbBTCを発表し市場での地位を確立する一方で、透明性に関する懸念も浮上しました。中国人民銀行の金融政策変更、Binanceの取引高達成、主要投資家の動向、著名人物の法的問題、そして新興プラットフォームの資金調達など、さまざまなニュースが市場に影響を与えています。本記事では、これらの最新動向を詳細に分析します。

1. Coinbase、新封装ビットコインcbBTCで市場3位に躍進も透明性に疑問

米国最大の暗号取引所Coinbaseは、9月12日に新たな封装ビットコイン「Coinbase Wrapped BTC（cbBTC）」を発表しました。わずか2週間でcbBTCは市場シェア1.2%を獲得し、第三位に躍進しました。しかし、資産の透明性に関する懸念が市場で浮上しています。Duneのデータによると、cbBTCの流通供給量は2944枚、時価総額は1.8億ドルを超えていますが、資産の裏付けや透明性に対する疑問が投資家の信頼を揺るがせています。Coinbaseは透明性向上のためPoR（Proof of Reserves）の導入を計画していますが、現時点では十分な説明がなされていないことが批判されています。

2. 中国人民銀行、金利引き下げと準備金率の引き下げを発表

中国人民銀行は9月24日に金利および準備金率の引き下げを発表しました。具体的には、準備金率を0.5ポイント引き下げ、長期流動性を1兆元解放する方針です。これにより、仮想通貨市場にも間接的な影響が予想され、資金流入の増加が期待されています。また、政策金利の引き下げにより、貸出金利の低下が促進され、仮想通貨取引への資金供給が活発化する可能性があります。

3. Binance CEO、歴史的取引高100万兆ドルを突破

世界最大級の仮想通貨取引所BinanceのCEOリチャード・テン氏は、同社の歴史的取引高が100万兆ドルを超えたことを発表しました。この記録的な達成は、Binanceの市場支配力を再確認するものであり、今後の成長戦略にも大きな期待が寄せられています。何一氏もこの成果を祝福し、Binanceの更なる拡大に意欲を示しています。

4. Dragonfly Capital、FalconXへ6262万AEVOを投入し巨額損失を見込む

Dragonfly Capitalは、FalconXに対して6262万AEVO（約2504万ドル）を投入しましたが、現在のAEVO価格が0.3999ドルに下落したことから、3684万ドルの損失が予想されています。これは、5月以降の全ポジションを清算する動きと見られており、市場の不安定さを示す一例となっています。AEVOの価格下落は、投資家にとって大きなリスク要因となっています。

5. Sean Combs、Sam Bankman-Friedと同一監区で拘留中

音楽人Sean Combs（’Diddy’）が、仮想通貨取引所FTXの創設者Sam Bankman-Friedと同一監区で拘留されていることが報じられました。Combsは敲詐や性取引の疑いで逮捕され、5000万ドルの保釈を拒否されています。彼の拘留は、仮想通貨業界における著名人の法的リスクを浮き彫りにしており、市場の信頼性に影響を与える可能性があります。

6. Daylight、600万ドルのシードラウンド資金調達を完了

暗号プラットフォームDaylightは、Union Square Ventures（USV）をリードとする600万ドルのシードラウンド資金調達を完了しました。この資金調達により、Daylightの総資金調達額は900万ドルとなり、同社はMetaMaskやCoinbase Walletなどの主要ウォレットと連携したパーソナライズドなオンチェーン操作を提供する能力を強化します。USVの参画により、Daylightの成長と技術開発が一層加速することが期待されています。

7. Caroline Ellison、Alamedaの元CEOとして2年の懲役を宣告

Alameda Researchの元CEOであるCaroline Ellisonが、FTXの崩壊に関与したとして2年間の懲役刑を受けました。Ellisonは約110億ドルの資産没収も命じられ、最低限の安全施設での服役が予定されています。彼女の判決は、仮想通貨業界における法的規制と企業ガバナンスの重要性を再認識させるものであり、今後の業界動向に大きな影響を与えると見られています。