インフルエンサーとNFTの架け橋になるか、Cameoの可能性/GB Tech Trend

本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」掲載された記事からの転載

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ユーザーが有名人からの動画メッセージを購入できるプラットフォーム「Cameo」が、シリーズCラウンドで1億ドルを調達しました。今回のラウンドを経て、同社はユニコーンのステータスを獲得しました。

累計調達額は1億6,500万ドル以上。e.venturesがリードし、GV(旧Google Ventures)、AmazonのAlexa Fund、UTA Venturesなどの新たな戦略的投資家、SoftBank Vision Fund 2、Valor Equity Partners、Morgan StanleyのCounterpoint Global、既存投資家であるLightspeed、Kleiner Perkins、Spark Capital、Peter Chernin’s Chernin Group、Origin Venturesらが参加しています。

Varietyによると、これまでにCameoがファンのために制作したタレントビデオは200万本以上にのぼり、そのうち約80%は他人へのプレゼント(誕生日、お祝い、ローストなど)として予約されているそうです。2020年には、約1億ドルの総売上高(前年比4.5倍)を達成し、平均注文額は約25%増の約70ドルになったとのこと。また、過去3年間の合計を上回る130万件のメッセージを配信し、1万人以上のコンテンツプロバイダーが新たにCameoに参加。さらに、昨年は150人以上のパーソナリティが10万ドル以上の収入を得ています。

元々、Cameoの共同創業者であったDevon Townsend氏は短尺動画プラットフォーム「Vine」でファンを抱えていたインフルエンサーでもありました。同氏がファンコミュニティがどのような形で運営されているのかなどをよく知っていたことから、Cameoを正しいアプローチで立ち上げられたと言えるでしょう。

今でこそ名だたるインフルエンサーが参加しており多額の取引が発生していますが、サービス立ち上げ当時は5〜10ドル前後であれば課金してくれる「忠実なファン」を抱えるマイクロインフルエンサー獲得を戦略軸に据えていました。

Cameoがターゲットとしてたインフルエンサーは、高い意欲(Willingness)を持っていながら名声(Fame)は持ち合わせていない層の獲得を狙いました。こうした層は熱量の高いファンを往々にして抱えています。そこでインフルエンサーとファンを芋づる式に抱え込む「プロデューサー・エバンジェリズム・ストラテジー」と呼ばれる利用者自らが顧客を連れてくる拡大戦略に打って出ます。

さて、Cameoは盤石なインフルエンサーが稼ぐための収益プラットフォームを築きつつあります。「Fan Club」や、直接映像電話で話すサービス「Cameo Calls」を立ち上げる多角化にも意欲を見せています。ただ、それ以上に昨今のコレクタブル市場との相性に商機があると感じます。 最近話題となっている「NFT(Non-Fungible Token)」を活用したコンテンツ流通戦略がそれです。Cameoで取引される動画コンテンツは、唯一無二であることが絶対条件となるもので、インフルエンサーがその人だけのメッセージを込めることで価値が発生しています。コピーは認められません。

ブロックチェーン上にデジタルコンテンツの取引履歴を記録・公開でき、該当コンテンツが絶対的に唯一性を持っていることを証明できるNFTを組み込めば、Cameoのコンテンツを市場流通させる際に価値を裏付けすることができます。現にCameoのユーザーは自分がお金を払って受け取ったコンテンツをSNS上に公開していることから、コンテンツ流通志向を持っていることがわかります。NFTとしての取引も大いに行われることが予想されます。

現在はコンテンツ作成を依頼する際に料金が発生するモデルのCameoですが、今後はメッセージ動画作成依頼の業態から、NFT売買プラットフォームへと業態を変化させられる可能性を秘めます。インフルエンサーがデジタルNFTを取引できるプラットフォームになれば、いずれは「メタバース」や「バーチャル経済」にも繋がるサービスへと進化しそうです。

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